【新潟】解体工事の前に家屋調査を行う必要性について解説！

●家屋調査とは

解体時に影響が出そうな範囲の家屋の現状を調べ、写真や測量データなどで記録に残すことです。解体前の調査は解体する家でなく「近隣の建物」を対象とします。なお法的で義務付けられている調査ではありません。

調査範囲は、解体する家を中心として30～40mの範囲ほどが一般的です。特に戸建て住宅が密集しているエリアでの解体や、RC（鉄筋コンクリート）の建物やビル・マンションなどの大規模な建物の解体で多く見られます。

なお自分の家に対して行うことも可能です。この場合は家の設備や資材などを調べて価値を評価し、固定資産税を算出することを目的とします。

調査項目は、家に傾きがないか、基礎や壁にひびが入っていないか、家のゆがみや隙間がないか、柱や床、壁や天井、遠景で見た家の状態などです。調査方法は目視や聞き取りの他、ドローンでの撮影などが挙げられます。

解体工事と利害関係のない調査会社が調査を実施し、調査時には家の所有者も立ち会います。そのため調査結果は第三者による信用できる資料として取り扱われるのです。

●家屋調査が必要となる理由

解体作業で起こり得るトラブルとの関連性や因果関係を証明するために必要です。

工事中に生じた損害への対応

工事が始まった後に、「工事の振動で家にひびが入った」などといったクレームが寄せられることがあります。

実際に、解体工事中の振動で隣家の壁にひびが入るという事例もないわけではありません。しかし、工事で隣接している建物に振動などが生じると、その家の住人は「この振動で家が壊れてしまうのでは」と不安を感じます。そのような時に、以前は気づかなかったひびや亀裂などを発見すると、「隣の家の工事が原因ではないか」と考えて、クレームを出す場合もあるのです。

いずれにせよ実際に工事が始まってしまうと、損壊の要因が工事なのかを検証することが難しくなります。そのため工事を行う前に隣接する建物の状態を調査し記録しておく必要があるのです。なお解体工事だけでなく、建設工事や道路工事などの際も、隣接住宅の家屋調査が行われます。

工事後に近隣住民からクレームがあった際には、事後調査を行います。工事前後の調査結果を比べることで、工事の影響や関連性を後から検証できるのです。本当に損害が出ていた場合は、賠償の交渉などが必要です。この時も家屋調査という第三者が調査したデータがあることで、お互いに疑心暗鬼になることなく、冷静な交渉が行えるようになります。

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